「一人暮らしで貴重品はどこに保管したらいいの?」
「通帳やカードの安全な収納場所は?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、一人暮らしで貴重品をもっとも安全に保管する場所・方法をお伝えします。
これさえ読めば、大切な物の紛失・盗難の不安が解消されるでしょう。
※この記事は「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ」をはじめ、テレビ番組に多数出演している金庫・鍵のスペシャリストの玉置恭一さんに監修いただきました。
金庫・鍵のスペシャリスト
玉置恭一
22歳から鍵職人として始動。
ジャパンロックレスキューサービス株式会社 専務取締役、
株式会社ミライアン 代表取締役を経て、ジャパンベストレスキューシステム株式会社入社。
同社退社後、株式会社ミライアン再始動。
現在は凄腕鍵開け職人として、多数のテレビ番組にも出演中。
所有資格:総合防犯設備士
オフィシャルサイト:https://kinkoterasu.com/
もくじ
一人暮らしで貴重品の安全な保管場所はどこ?
結論からいうと、一人暮らしで貴重品をもっとも安全に保管する場所は、持ち出しにくく設置された頑丈な金庫の中です。
それ以外の方法で部屋のどんな場所に隠したとしても、取り出し可能な状態で保管されていれば盗難のリスクはあります。
たとえば部屋に泥棒が侵入したら、どこを物色するでしょうか?
泥棒はまず「貴重品を隠していそうな場所」を手当たり次第に見ていくはずです。
- ベッドやソファの下
- 家具と家具の隙間
- 本棚
- 重ねられた洋服の間
- かばんの中
- 収納の引き出しの奥
- カーペットの下
- 床下収納
- 冷蔵庫
- キッチン
- トイレ
「貴重品の隠し場所」をピンポイントで狙われたら、結局どこに隠しても見つかってしまうでしょう。
なのでどこかに隠すのではなく、安全な場所をつくる必要があるのです。
自宅でもっとも安全な場所となるのは「持ち出しにくく設置された頑丈な金庫の中」です。
金庫を持ち出しにくくするには「ベースボード」を金庫の下に敷いて固定します。
ベースボードとは、鋼板などで作られた土台です。
このようなベースボードをボルトで金庫の底面に固定します。こうすれば、ベースボードが障害物となって持ち運びが困難になります。
侵入者は盗難に時間をかけたくありません。なるべく早く済ませて逃げたいと考えます。
そのため時間をかけずに盗む手口として、金庫の「こじ開け」と「持ち去り」の2つをたくらみます。
これら2つの手口を防ぐ方法が、「頑丈な金庫を固定して設置すること」です。
このような「開かない」「持てない」金庫なら、多くの侵入者を「無理だ」と諦めさせられるでしょう。
それでは、どのような金庫を選ぶかをここから詳しく見ていきましょう。
安全・安心!一人暮らし向け金庫の選び方
ここまで、一人暮らしで貴重品を保管するベストな場所は「持ち出しにくい頑丈な金庫」の中だとお伝えしてきました。
つづいて「持ち出しにくい頑丈な金庫」の選び方をご紹介します。
金庫は次の3つのポイントで選ぶのがオススメです。
- 金庫の種類は「耐火金庫」
- 18L~25Lの小型サイズ
- 鍵はテンキー式
なぜこれらのポイントで選ぶべきなのでしょうか。金庫の種類、サイズ、鍵の種類を確認するとハッキリします。
順番に見ていきましょう。
金庫の種類
金庫の種類は大きく分けると2つあります。
- 耐火金庫
- 防盗金庫
先に結論をお伝えすると、このなかでは、お手頃でセキュリティ面も高い「耐火金庫」がもっともオススメです。
その理由を確認するため、ひとつずつ見ていきましょう。
耐火金庫
「耐火金庫」とは、収納品を火災から守る性能が高い金庫です。
外側は金属、内側は耐火材が使われています。
耐火材のなかの水分が蒸発し、気化熱によって庫内の温度が下がる仕組みになっています。
現在流通している一般家庭用の金庫の大半が「耐火金庫」です。
防犯性能も高い上に、価格が手頃で品数も多いため、基本的には「耐火金庫」を選ぶといいでしょう。
なお、「耐火金庫」のなかには、防水性能も備わったタイプや、キャッシュカードなどの磁気メディアを守る「データセーフ金庫」と呼ばれるタイプもあります。
防盗金庫
「防盗金庫」とは、耐火金庫に「こじ開け」や「破壊」などを防ぐ性能を加えた金庫です。
頑丈でセキュリティが抜群に高いものの、一般家庭に置くには大き過ぎる点と、高価な点がデメリットになります。
その他の金庫
ここまでに取り上げた3タイプのほかにも、以下のような金庫があります。
- 投入式金庫
- 組立式金庫
- 手提げ金庫
- 隠し金庫
【投入式金庫】
「投入式金庫」とは、金庫の上に投入口がある金庫です。
図書館の返却ポストをイメージするとわかりやすいでしょう。
投入口から入れた物は、庫内の下のほうに落ちていき、外側から取り出せなくなります。
飲食店やコンビニなどの店舗でお金の管理をするために使われるため、セキュリティ性能が高いものの、一般家庭には適しません。
【組立式金庫】
「組立式金庫」とは、その名の通り室内で組み立てるタイプの金庫です。
安価なものは「耐火金庫」や「防盗金庫」に比べて耐火性能やセキュリティ性能が劣るので、貴重品の安全な保管には不向きです。
【手提げ金庫】
「手提げ金庫」も文字通り、手で持ち運びできる金庫です。
カンタンに持ち運べてしまうため、貴重品に保管には向いていません。
【隠し金庫】
「隠し金庫」は、一見して金庫と気づきにくいカモフラージュがされた金庫です。
本の形をしているものや、壁や床に埋め込むものなど、いくつかのタイプがあります。
気づかれた時点で持ち去られるので、貴重品の保管には向きません。
金庫のサイズ
一人暮らしなら、金庫のサイズは小型の18L~25Lを選ぶといいでしょう。
18L~25Lは、タテ・ヨコ・奥行が40cm~50cm程度です。
そのため、部屋の隅にちょっとしたスペースがあれば収まります。
逆にこれ以上のサイズを購入すると邪魔になったり、置き場所に困ったりするおそれがあるので、一人暮らしの部屋には小型サイズがオススメです。
ただし、何もせずに置くとカンタンに持ち去られてしまうため、必ずベースボードで固定する防犯対策をしましょう。
鍵の種類
鍵の種類は大きく5つに分けられます。
それぞれの特徴とメリット・デメリットをカンタンにまとめると、以下の通りです。
鍵の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
シリンダー式 | シリンダーキーで 開錠するタイプ |
手軽に解錠できる |
|
ICカード式 | ICカードで 解錠するタイプ |
ワンタッチで解錠できる |
|
ダイヤル式 | ダイヤルを回して 解錠するタイプ |
鍵を保管する必要がない |
|
テンキー式 | 暗証番号を入力して 解錠するタイプ |
|
定期的に電池交換をする必要がある |
指紋認証式 | 登録した指紋を認証して 解錠するタイプ (指静脈認証式もある) |
|
価格が割高 |
「シリンダー式」はこの中でもっとも防犯性能が低く、解錠されるリスクの高い鍵のタイプです。
「ICカード式」は、カードキーで手軽に開けられるメリットがありますが、鍵を紛失すると解錠できなくなるリスクがあります。
「ダイヤル式」はワンタッチで開閉できない点が大きなデメリットです。
「指紋認証式」は利便性が高いものの、価格が割高な点がデメリットと言えるでしょう。
こうして見ていくと、もっとも値段が手頃で利便性の高さも備えているタイプの鍵は、「テンキー式」になります。
そのため一人暮らしには、「防犯性能」「価格の手頃さ」「利便性」の3つが揃った鍵として、「テンキー式」をオススメします。
ここまでのまとめ
ここまで見てきた金庫選びのポイントをまとめます。
一人暮らしで貴重品を保管するための金庫は、次の3つの条件が揃っているものを選びましょう。
- 金庫の種類は「耐火金庫」
- 18L~25Lの小型サイズ
- 鍵はテンキー式
ではここからは、実際にこれら3つの条件を満たす金庫をご紹介していきます。
一人暮らし向けおすすめ金庫3選
一人暮らし向けおすすめ金庫を3つご紹介します。
- ディプロマット A119R3WRBLACK
- 日本アイ・エス・ケイ KS-20E
- 日本アイ・エス・ケイ KUX-20EA
詳しく見ていきましょう。
オススメ金庫1|ディプロマット A119R3WRBLACK
世界有数の金庫メーカー・ディプロマットによるテンキー式の耐火金庫です。
耐火性能に加え、耐水性能も備わっています。
コンパクトなサイズながら防犯性能は高く、衝撃などで作動する盗難防止アラーム機能も付いています。
【製品仕様】
- 外寸:W412×D397×H360㎜
- 内寸:W320×D234×H260mm
- 容量:19ℓ
- 重量:31Kg
- 付属品:トレイ1, ドア裏キーフック,説明書,保証書,アルカリ単四電池4本
- 耐火時間:60分
- 収納サイズ:A4
- 材質:鋼材,特殊耐火コンクリート
商品は以下のサイトから購入できます。
https://kinkoterasu.com/
オススメ金庫2|日本アイ・エス・ケイ KS-20E
国内の金庫の老舗メーカー・日本アイ・エス・ケイによる「KS-20E」は、テンキー式の金庫。
電池を外側から交換できる造りになっているため、電池が切れても解錠できなくなる心配がありません。
重さ50kg、幅48cmと小型サイズで、置き場所にも困りません。
庫内にトレーが付いているため、通帳やカードの保管に最適です。
【製品仕様】
- 型番 KS-20E
- メーカー 日本アイ・エス・ケイ
- キータイプ テンキー式
- 外寸 W 480mm × D 426mm × H 368mm
- 内寸 W 348mm × D 256mm × H 214mm
- 質量 50kg
- 内容量 20L
- 付属品 トレー×1
- 色 ダークグレー
- 電源 単3形乾電池×4
商品は以下のサイトから購入できます。
https://kinkoterasu.com/
オススメ金庫3|日本アイ・エス・ケイ KUX-20EA
日本アイ・エス・ケイの「KUX-20EA」は、角2封筒が折らずに収納できる貴重な書類の保管にピッタリの金庫です。
庫内は4段のトレーで分けられるので、仕分けもしやすいでしょう。
警報器も付いていてセキュリティ性能も申し分ありません。
【製品仕様】
- 型番 KUX-20EA
- メーカー 日本アイ・エス・ケイ
- キータイプ テンキー
- 外寸 W 504mm × D 514mm × H 392mm
- 内寸 W 348mm × D 295mm × H 214mm
- 質量 69kg
- 内容量 21.9L
- 付属品 トレー×4
- 色 ブラック
- 電源 単3形アルカリ乾電池×4
- 警報器付
商品は以下のサイトから購入できます。
https://kinkoterasu.com/
一人暮らしで金庫を置くスペースがないときの対処法
ここまで、一人暮らしの部屋に金庫を置いて貴重品を保管する方法をお伝えしてきました。
でも「どうしても置くスペースが確保できない」という方もいらっしゃるでしょう。
そんなときは、銀行の貸金庫を利用する方法がもっとも安全です。
貸金庫は防犯性が高く、火災や水害からも貴重品を守れますが、費用がかかります。
たとえば三菱UFJ銀行の貸金庫は、幅26.2cm×奥行40.0cmサイズが年額16,170円です。
部屋に金庫を置くスペースがないけれど、貴重品の管理は安全にしたいと思った場合は、貸金庫の利用申し込みをするのがオススメです。
そもそも泥棒が侵入できないよう、部屋のドアや窓の防犯にも気を配りましょう。
部屋の防犯対策は以下の記事で詳しく解説しています。
一人暮らしで貴重品を安全に保管する方法 まとめ
今回は、一人暮らしで貴重品をもっとも安全に保管する場所・方法をお伝えしました。
カンタンにおさらいしましょう。
- 頑丈な金庫を固定して設置すること
- 金庫の種類は「耐火金庫」
- 18L~25Lの小型サイズ
- 鍵はテンキー式
- ディプロマット A119R3WRBLACK
- 日本アイ・エス・ケイ KS-20E
- 日本アイ・エス・ケイ KUX-20EA
- 銀行の貸金庫を利用する
この記事を参考にして大切な物の紛失・盗難の不安が解消されたらとてもうれしいです。