「女性が一人暮らしをするなら、1階の部屋より2階の部屋の方が安全」と思いこんでいませんか?
でも実は、そのイメージ自体が落とし穴なんです。
じっさい、過去に2階のベランダから侵入される犯罪が起こっています。
今回は不動産会社勤務経験のある私が、これから2階に住む予定の女性のために2階の物件を選ぶときに気をつけたいポイントを紹介します。
もくじ
実は危ない!2階のベランダから侵入された事件
令和2年に起きた「住宅窃盗犯罪」は2万1,030件。そのうち3階建以下の共同住宅の割合は9.3%。
これは、警視庁が公開している「住まいる防犯110番」からのデータです。
このデータは、2階の物件が思ったより安全でないことを示しています。
データは「侵入窃盗」についてですが、実はもっと恐ろしい事件も起こってます。
実際にあった事件を確認してみましょう。
東京都のアパート2階のベランダから侵入された事件
2019年3月、杉並区のアパート2階で女性が殺害される事件がありました。
この事件では、犯人が屋根を伝ってベランダへ降り、窓ガラスを割って侵入したといいます。
参照:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43057750Y9A320C1CC1000/
福岡県のアパート2階のベランダから侵入された事件
2016年10月に福岡市で起きた女性保育士殺害事件。
この事件では、犯人が2階のベランダに侵入し、窓ガラスを熱して工具などで叩き割るという手口をとっています。
参照:https://www.sankei.com/affairs/news/190402/afr1904020018-n1.html
いずれの事件も、2階のベランダに侵入されています。
こうしたことから考えても、アパート・マンションによっては2階も安全ではないといえるでしょう。
これから2階に住もうと考えているならば、侵入されるリスクの少ないアパート・マンションを選ぶことが重要になってきます。
そこで、侵入されにくいアパート・マンションのポイントをお伝えします。
女性の一人暮らしで部屋を選ぶときにチェックすべき9つのポイント
ここでは、2階に住むときにチェックすべきアパート・マンションのポイントを9つお伝えします。
- 外から見て死角になりやすい位置にベランダがないか
- 部屋のベランダ付近に配水管や電柱がないか
- 1階に店舗がないか
- 屋上がない物件を選ぶ
- 防犯カメラのある物件を選ぶ
- 階段の近くの部屋にしない
- 閑静な住宅地を避ける
- 公園など人の集まる場所に面していない
- 線路沿い、大通り沿いでない
それぞれを詳しく見ていきましょう。
外から見て死角になりやすい位置にベランダがないか
ベランダが目立たない位置にあると侵入者にとっては好都合です。
通りに面していない場所はもちろん、住宅が密集している場所も要注意。
まわりの建物の影に隠れてひっそりとしたところにあるベランダは侵入リスクが高いです。
必ずベランダの位置を確認しましょう。
部屋のベランダ付近に配水管や電柱がないか
犯罪者がベランダに忍び込むのに配水管や電柱をよじ登るのはよくある手口です。
杉並区の殺人事件では、屋根からベランダに侵入されています。
このほかにも、ベランダ付近に建設現場の足場や駐車場のカーポートがあると、そこから飛び移ることができてしまいます。
ベランダのそばに侵入の手助けになる建造物がないことを確認しましょう。
1階に店舗がないか
1階に飲食店やコンビニがあると次のような心配があります。
- 火災のリスク
- 食べ物の強烈な臭いが室内に入ってくる
- ケンカに巻き込まれる
同じ建物にお店があると便利ですが、実際に住むとデメリットも多いものです。
屋上がない物件を選ぶ
階段を上って行ける屋上があるとそこから降りて侵入される可能性があります。
ロープを使ってベランダに降りるといった手口で侵入されたケースもあるようなので、屋上がない物件を選んだほうが侵入されるリスクを一つ減らせます。
防犯カメラのある物件を選ぶ
防犯カメラがあると、その物件は容易に立ち入れないと思わせることができます。
不審者を記録するだけでなく、侵入を抑止する効果も防犯カメラにはあります。
階段の近くの部屋にしない
犯罪者にとって逃げやすい状況は部屋のそばに階段があること。
侵入して逃げるとしたら、近くに階段があるほうが有利だからです。
住人にとっては階段が近い方が便利ですが、侵入のリスクも高いので注意しましょう。
閑静な住宅地を避ける
住宅密集地は要注意と書きましたが、閑静な住宅地も注意すべきエリアです。
適度に人の行き来がある場所ならば、すぐ通報されると警戒させられます。
家までの道に街灯がない
家までの道に街灯があるかどうかも大事なチェックポイントです。
夜道が暗いと痴漢や強盗などの犯罪者に狙われるリスクが高まります。
そんな道を通ること自体もストレスになるため、自宅までの道の明るさは必ず確認しましょう。
公園など人の集まる場所に面していない
公園など人が集まる場所が面している部屋は危ないです。
その理由は自然に部屋の様子を視察できてしまうから。
道の真ん中に立ち止まって部屋をのぞき込んでいる人がいたら、明らかな不審者とわかります。
でも、公園のベンチに座っていたらどうでしょう?
部屋の方を見ていても、さほど違和感はないはずです。
こんなふうに周りに溶け込んで部屋の様子を伺う犯罪者がいるので、人の集まる場所に面した部屋は避けましょう。
- 自販機
- コンビニ
- 駐車場
などに面した部屋も同じ理由で要注意です。
線路沿い、大通り沿いでない
線路沿いや大通り沿いにあるアパート・マンションは侵入犯罪のターゲットにされやすいです。
理由は電車や車の騒音があると侵入者にとっては好都合だから。
閑静な住宅街でガラスを割ったり設備を破壊したりしたら、音が響いてすぐ通報されます。
電車や車の音がうるさければ、大きな音を立てても目立たないので、侵入をゆるしてしまいます。
駅の近くだと人の目が多く安全だと思いがちですが、駅が近くても線路沿いだと逆に危ない場合もあるのです。
女性の一人暮らしで2階に住むときに知っておきたい防犯対策
女性が2階の部屋で一人暮らしをするときにおさえておきたい防犯対策を大きく2つに分けて紹介します。
- 家の防犯対策
- ターゲットにされないための防犯対策
これらをしっかり行えば、防犯面の不安が解消できます。
ひとつずつ見ていきましょう。
家の防犯対策
侵入被害に遭わないよう、まずは家の防犯対策からしていきましょう。
具体的な対策は次の4つです。
- ドアをスマートロックにする
- 覗き穴&ドアポストの隙間を埋める
- 飛散防止フィルムでガラスを割れにくくする
- 表札は苗字までにする
ひとつずつ見ていきましょう。
対策1:ドアをスマートロックにする
玄関のドアはピッキングされて侵入されやすいので、ドアの鍵をスマホで施錠・開錠ができる「スマートロック」に換えると安全です。
賃貸でも設置できる貼付けタイプのスマートロックもあるので、ドアノブの形状に合ったものを選べばすぐ交換ができますよ。
オススメは防犯性能が高い「Qrio Lock(キュリオロック)」です。
取り付けが難しい印象がありますが、実は意外とカンタンにできてしまいます。
対策2:覗き穴&ドアポストの隙間を埋める
ドアの覗き穴(ドアスコープ)や、ドアポストの隙間をそのままにしておくと、外から室内が覗けてしまいます。
ドアポストの隙間は隙間テープで埋めるだけでOKです。
覗き穴はテープなどで完全にふさいでしまうと、室内から外の確認ができなくなってしまうので、必要なとき以外はふさげる「ドアスコープカバー」を付けるのがオススメです。
対策3:飛散防止フィルムでガラスを割れにくくする
侵入犯罪から身を守るため、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ることをオススメします。
窓ガラスを割るのに5分かかると、約7割の侵入者は侵入をあきらめるとのデータがあります。
飛散防止フィルムを貼れば、ガラスを割っても破片が飛び散らないためそう簡単に穴が開きません。
そのため、時間をかけさせ侵入犯罪をあきらめさせる効果があります。
飛散防止フィルムは、「防犯性能の高い建物部品」と認められた「CPマーク」がついている製品が特にオススメです。
対策4:表札は苗字までにする
集合ポストがあるアパート・マンションの場合、ポストの表札にフルネームを書くとストーカーに狙われる可能性があります。
とはいえ、未記入だと郵便物が誤配されやすいので、書くなら苗字までにしておきましょう。
ターゲットにされないための防犯対策
防犯は家だけではありません。ストーカーなどから身を守るためには、ターゲットにされないための対策も必要です。
具体的な対策は次の8つです。
- SNSに自宅の周辺がわかる情報を投稿しない
- 個人情報はシュレッダーで裁断して捨てる
- 防犯ブザーを持つ
- 洗濯物を外干ししない
- 玄関やベランダ・庭などをきれいにする
- ゴミ捨て時も鍵をかける
- 毎日同じルートで帰宅しない
- カーテンを女性らしい色・柄にしない
それぞれ見ていきましょう。
対策1:SNSに自宅の周辺がわかる情報を投稿しない
駅名や店名など、場所を特定できる情報をSNSに投稿するのは危険です。
行動パターンを読まれてストーカーに狙われる可能性があります。
写真の投稿時も背景に場所の特定ができるものが写ったらカットするようにしましょう。
対策2:個人情報はシュレッダーで裁断して捨てる
個人情報の書かれた紙をそのまま捨てると犯罪者に拾われるかもしれないので危険です。
行動や生活パターンを知る手がかりを与えてしまうので、必ずシュレッダーで裁断して捨てるようにしましょう。
電動シュレッダーでも安価で入手できるものがあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
対策3:防犯ブザーを持つ
危険な目に逢ったときに備えて、防犯ブザーを持ち歩くことをオススメします。
防犯ブザーを鳴らすのには次の2つの効果があります。
- 周囲に助けを求める
- 犯罪者を動揺させる
USB充電式のものもあるので、チェックしてみてください。
対策4:洗濯物を外干ししない
洗濯ものは外に干さず、室内干しにしましょう。
外干しをして下着を盗まれるケースはかなり多いです。
そもそも外干しをすると紫外線によって衣類が傷むので、その点でも室内干しをオススメします。
折りたたみ式の室内干しスタンドが便利です。
対策5:玄関やベランダ・庭などをきれいにする
玄関やベランダ、庭などが汚れていると、防犯意識も低い住人とみなされ、侵入犯罪のターゲットにされやすいです。
特に庭に雑草が生えっぱなしになっているのは危険。長期間不在と思われて空き巣に狙われるリスクが高まります。
家の周りはこまめに手入れ・清掃をしましょう。
対策6:ゴミ捨て時も鍵をかける
ゴミ収集所が家のそばにあるとしても、ゴミ捨てで外へ出るときは必ず鍵をかけるようにしましょう。
ゴミ捨ての時間はだいたい決まっているので、その時間を狙ってくる犯罪者もいます。
対策7:毎日同じルートで帰宅しない
毎日同じルートで家に帰るのはストーカーに狙われやすいので要注意です。
待ち伏せ、尾行を防ぐため、何通りかの帰宅ルートを作っておくのをオススメします。
また、帰宅時の「歩きスマホ」も尾行に気づきづらくなるので注意しましょう。
対策8:カーテンを女性らしい色・柄にしない
女性が住んでいると一目でわかるようなカーテンの色や柄は犯罪者にヒントを与えるので避けた方がいいでしょう。
男性・女性のどちらとも判断しにくい色・柄がベストです。
ここまでのまとめ
ここまで女性が一人暮らしをするときにおさえておきたい防犯対策をお伝えしてきました。
ポイントは次のとおりです。
- ドアをスマートロックにする
- 覗き穴&ドアポストの隙間を埋める
- 飛散防止フィルムでガラスを割れにくくする
- 表札は苗字までにする
- SNSに自宅の周辺がわかる情報を投稿しない
- 個人情報はシュレッダーで裁断して捨てる
- 防犯ブザーを持つ
- 洗濯物を外干ししない
- 玄関やベランダ・庭などをきれいにする
- ゴミ捨て時も鍵をかける
- 毎日同じルートで帰宅しない
- カーテンを女性らしい色・柄にしない
これらのポイントを意識していれば犯罪に巻き込まれるリスクを減らせるはずです。
女性が安心して暮らせる部屋を探せるおすすめサービス
ここまで女性の一人暮らしで2階に住むときの部屋選びのポイントや防犯対策をお伝えしてきました。
ただ、こうしたポイントを意識しながら物件を探すのはけっこう大変ですよね。
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まとめ
今回は、これからアパート・マンションの2階に住む予定の女性が物件選びで気をつけたいポイントを紹介しました。
カンタンにおさらいしましょう。
- 東京都のアパート2階のベランダから侵入された事件
- 福岡県のアパート2階のベランダから侵入された事件
- 外から見て死角になりやすい位置にベランダがないか
- 部屋のベランダ付近に配水管や電柱がないか
- 1階に店舗がないか
- 屋上がない物件を選ぶ
- 防犯カメラのある物件を選ぶ
- 階段の近くの部屋にしない
- 閑静な住宅地を避ける
- 公園など人の集まる場所に面していない
- 線路沿い、大通り沿いでない
- ドアをスマートロックにする
- 覗き穴&ドアポストの隙間を埋める
- 飛散防止フィルムでガラスを割れにくくする
- 表札は苗字までにする
- SNSに自宅の周辺がわかる情報を投稿しない
- 個人情報はシュレッダーで裁断して捨てる
- 防犯ブザーを持つ
- 洗濯物を外干ししない
- 玄関やベランダ・庭などをきれいにする
- ゴミ捨て時も鍵をかける
- 毎日同じルートで帰宅しない
- カーテンを女性らしい色・柄にしない
2階の部屋を探すときは、ぜひ以上のポイントを参考にしてください。
環境や建物の立地条件をよく確認し、侵入されにくいアパート・マンションを選んでくださいね。
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